ご挨拶

第19回大会実行委員長

結 城 匡 啓

(信州大学教育学部)


 第19回冬季スポーツ科学フォーラムをここ信州・長野市で開催するにあたり、実行委員長として歓迎のご挨拶を申し上げます。

 これまでに、冬季スポーツ科学フォーラムは、信州・長野市で3度開催されておりますので、開催地としては決して珍しくない第19回大会をどのように特徴あるものにするか、思案しました。

 まず第一に、これまで長きにわたり冬季スポーツ科学フォーラムを運営委員長としてご牽引してくださっている渡部和彦先生がこの3月で広島大学をご退官なされたこともあり、基調講演をお願いすることに致しました。渡部和彦先生には、ご多用中にもかかわらず、快諾をいただくことができました。タイトル「冬季スポーツ科学研究のこれから」にありますように、これまでの先生の深い経験やご苦労についてエピソードを交えながらお話いただくとともに、我々(自称)若手に対してご示唆の多いご提言をいただけるものと楽しみにしております。

シンポジウムでは、『冬季スポーツにおけるコーチ教育を考える』というテーマを設定してみました。比較的若いシンポジストにご登壇いただき、コーチ経験者とコーチを志すコーチの卵とのやり取りの中から、コーチ教育に必要な要素についてなにか見つけることができればと考えました。個人的に、昨年の第18回フォーラム(新潟市)のシンポジウムにおいて、経験の深いシンポジストから「冬季スポーツの選手育成には、『名物先生・名物親父』の存在が不可欠」という旨のご発言があり、いまだに強く印象に残っております。果たして冬季スポーツで求められるコーチ教育とはどのようなものなのか。そのために大学などの教育機関では何ができるのか。『名物先生・名物親父』という必須なる存在とどのように関係していけばよいのか。その方向性を探ることができればと思います。

第2日目には、12題の一般発表が行われます。大会開催のご案内が遅れたにも関わらず多数の演題をお寄せいただきありがとうございました。活発な議論が交わされ冬季スポーツ科学研究がさらに発展することをお祈り致します。

最後になりましたが、関係のみなさまのお力添えによりフォーラム開催にこぎつけることができました。心より感謝申し上げます。